Beat46・中級WEBドラム教室[md003-46]

【ハイハットワーク03-11】

 前号からの続きです。
 ご存知の通り、ドラムの演奏には、2本の手と、2本の足を使い、それらが個別の動きをしながら組合わさっています。
シンプルな演奏に於いては、1つの部位の動きは一定であることが多い。
例えば、エイトビートなどのリズムパターンでは、ハイハットの刻みは8分音符を刻み続けることが大半だし、バスドラムも、一定の動きの繰り返しですね?
こういう場合は、一定の動きをしているその部位を、テンポキープの基本とすることは出来ます。
エイトビートの場合なら、バスドラムは拍ごとに変化することもあるので、ハイハットの8分音符の刻みを基本とするのが自然でしょう。
 しかし、エイトビートのハイハットの刻みも、途中でオープンが入ったりしますし、もしかしたら16分音符を織り交ぜることもあるかもしれない。
そもそも、8分音符という、細かい音符の繰り返しを基本とするのも、テンポが速くなると忙しなくなるし、8分音符は、テンポを表す4分音符の2倍の速さだから、その音の1つ1つの間隔を追いかけると、テンポを勝手に2倍にしてしまっている、ということにもなります。
 演奏に於ける、テンポキープの理想は、楽器の音として出ている部分ではなく、頭の中で音符を鳴らす、とか、首を4分音符で軽く振る、とか、上半身を揺らすとか、あるいは口で言う、など、楽器の音として出ていない領域で行う、ということです。
身体と意識が、テンポに乗っかっている、ということをわかりやすく身体の動きで示し、且つ楽器の音として出さないものが「から踏み」なわけです。
 から踏みは、ハイハットを操る足で行いますね?
ハイハットを踏んで音を出す練習を行うのは、もちろんハイハット自体の複雑なオープンクローズなどのテクニックを身につけるためのものですが、同時に、ハイハットを踏むという行為でもって、テンポキープの基本、柱を作るという目的もあります。
4分音符で踏んだり、2、4拍で踏んだり、8分音符ウラや、8分音符で踏み続ける、という範囲の動きは、演奏上の表現にももちろんつながりますが、キープの土台として確立させる目的がまず大きい。
 そして、キープの土台としての動きが出来れば、ハイハットのフットワークそのもので、より高度な表現も出来ることにつながっていく、ということです。

2014年02月22日発行第504号掲載

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