Beat46・中級WEBドラム教室[md003-25]

【ハイハットワーク02-15】

 前号の内容、「強弱をつけて叩く」ということについてもう少し解説します。
単にスティックの振り幅の大きさに差をつけて強弱をつける、という方法も確かにあります。
「何も、手首をぐにゃぐにゃさせなくてもいいじゃないか。」
と思う人もいるでしょう。
スネアドラムや、タム類を叩く分にはそれでも大丈夫な場合もあります。
ただ、このハイハットのオープン/クローズでは、
☆クローズ=チップでシンバルの表面を叩く、オープン=スティックの腹(=太くなり始める部分)でシンバルのエッジを叩く、という形☆であり、ハイハットシンバルを叩く時のスティックの角度を変えなくてはならない。
角度を変えるということは、グリップの高さを若干ですが上下させる必要がある。よって、アップダウン奏法で手首をぐにゃぐにゃ動かしてそのことでグリップの高さを上下させて叩く方が、オープン/クローズの動きが滑らかにつながります。
さらに、テンポが速くなると、単にスティックの振り幅の大きさを変えるだけでは追いつかないと思われます。
単純にスティックの振り幅だけを変えようとしても、打面の反発によってスティックが跳ね上げられるから、上手く強弱をつけられない、ということです。
アップダウン奏法に於いて、強い音を打ちに行ったスティックは、確実に打面近くで止めなければ、次の音を小さくすることは出来ませんし、打面近くで止めるには、手首をしっかり返して打たないとスティックが跳ね上げられてしまうでしょう。
このことは主に、スネアドラムやタム類を叩く時のことであり、ハイハットのオープン/クローズでは、「手首は返し切らずに強い音を(オープン時)打つ。」
と述べました。これは、オープンの音をしっかり出すためにすることであるのですが、ハイハットシンバルは、スネアドラムやタム類に比べて、特に2枚のシンバルが開いた状態では打面の反発がさほど強くはない筈ですから、手首を返し切らずとも、スティックを止めることは出来るであろう、ということです。
上記の、スネアドラムやタム類を叩く時は、手首を返して打つことで、手首の関節がチップよりもわずかに高い位置に来るから、手首の関節からそのまま引き上げ、その過程でチップで弱く打つ、という動きの方がスムーズです。
対して、ハイハットのオープン/クローズに於いては、手首を含めたグリップの高さが上下するわけだから、やはり手首の関節から引き上げ、その過程で同様にチップで弱く打つ。
つまり、いずれのパーツを叩くにせよ、強弱をつけるならアップダウン奏法=手首ぐにゃぐにゃ、で叩くべき、ということですね。
ここらあたりは、実際に叩いてみればよくわかるでしょう。
アップダウン奏法については、「アクセントプレイのバリエーション」としていずれ別途解説したいと思いますが、今回のオープン/クローズを通して、「手首ぐにゃぐにゃ」少しでも身につけておくと良いのではないかと思います。
仮に、強く打った時にスティックが少々高く跳ね上げられてしまっても、ハイハットのオープン/クローズの場合は、「クローズ時にチップでハイハットシンバルの表面を叩ければ、ほぼ大丈夫。」でしょう。結果的に強弱がつきます。
ただ、そのためには(上記☆〜☆のように叩くには)「手首ぐにゃぐにゃ」が必要、ということです。

2011年12月17日発行第390号掲載

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