Beat46・中級WEBドラム教室[md002-02]

【フットワークの再確認・ツインペダルとツーバス-02-】
 今回の内容は主にツインペダルのセッティングです。
 ツインペダルもツーバスも、足の使い方は基本的に同じですが、仕組み上、両足の音を揃えるのはツインペダルの方が難しい。利き足ではない方のフットボードとビーターはシャフトを介してつながっていて、双方離れているので、力が100%伝わらず、ロスが出る可能性があるからです。
 もっとも、現行のペダルは、技術の進歩によりほとんどロスはないといってもいいでしょうが、踏み込むフットボードと、動くビーターが離れているので違和感を感じる場合もあるでしょう。左右の足で若干違う感触があり、それで音量や音色を揃えづらいと思われます。
 また、スタジオで借りて練習するにせよ、自分で買うにせよ、ツインペダルの方がローコストで済む。
 多くの人がツインペダルを選択するであろうし、音を揃える難しさから考えて、ツインペダルのセッティングを述べておこうと思います。
 まず、左右のフットボードをどの程度離すか(開くか)は、かなりポイントとなります。間にS.Dを置きますから、あまり狭めることは出来ない。かといって、開き過ぎるとH.Hが遠くなってしまう。
 両足の動きというのは、両足の幅が狭いとかえって動かしにくく、強く踏み(蹴り)づらいと思います。
 通常、B.Dのペダルと、H.Hのペダルの位置関係が、両足が一番楽に強く動かせる幅ですから、ツインペダルをセットした場合、H.Hスタンドは、フットボードの幅の分遠くなる。と考えて良いでしょう。
 S.Dを置けるのであれば、通常のH.Hペダルの位置より内側にツインペダルのフットボードを置いてもいい。
 どれぐらいの開き幅がやりやすいかは個人差があるので、「H.Hを遠くする」か「ツインペダルの開き幅を狭くする」かは個々人の選択でいいと思いますが、ツインペダルを使う場合は、若干H.Hは遠くなるもの、と考えた方がいいでしょう。
 バネの強さは利き足でない方を少し強くし、ビーターの振幅幅も、利き足でない方を少し大きくしておいた方がいいでしょう。
 つまり、「弱い足の方に負荷をかける」ということ。
「え?、弱い方だから負荷をかけない方が良くないか?」
違います。逆です。
 部屋の壁を手で押してみてください。右手も左手も同じように力を込められます。なぜか?。壁が動かないからです。
 言い換えれば、「壁の方が同じ力で押し返しているから」強く押せる。
 ペダルも、フットボード自体の押し戻そうとする力が強い方が力を入れて踏み(蹴り)やすいということ。
 もちろん、びくともしないぐらい強くしたらダメですが、ペダルの仕組みから考えて、そこまで強くすることは出来ないでしょう。
 利き足でない方の負荷が弱いと、元々力が弱いから弱くしか踏め(蹴れ)ない。力が逃げてしまいます。
 利き足よりも強い力を使って踏む(蹴る)ことをしなければ、音は揃わないし、何より、弱い方の足がいつまでたっても強くならない。
 ペダルというのは、重力に従って、地面に向けて力を加えるのだから、これは楽な動作なんです。
 逆に、引き上げて来る動きは、バネの強さやビーターの振幅幅のセッティングに寄ってくるし、自分の力で引き上げることは出来ない訳です。メカの仕組みに頼っているということ。
 手にせよ足にせよ、速い連打がキツいのは、上がって来たビーター、あるいはスティックを、また逆方向へ動かす、この力の向きを180度変えることがキツいのです。
 利き足の方の負荷は、逆に少し軽くしてもいいぐらいです。
 弱い者に強く、強い者に弱く。(笑)あくまでも自分の手足に対して、ですよ(笑)。

 次回は、ツインペダルの基礎的な練習方法を。
2010年05月15日発行第307号掲載

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