Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr011-05]

【『上達』の意味-05-】


[筆者の経験と、レッスンを通じて生徒さん達を見つめて来た上でと、両面からの解説をします]

 前号の続きです。
 私も今、洋楽のカヴァーバンドをやっています。
様々な曲をやりますが、その中には、ほぼ原曲通りに出来る曲もあれば、リズムを変えてみたり、Keyを変えてみたり、楽器の演奏パターンを変えてみたり、試行錯誤の上で、やっとバンドで出来るようになる曲もあります。
「こうした方が面白いから、あえて変えよう。」という場合もあります。
 前号でも述べましたが、原曲を演奏しているバンドさんは、基本的にはプロの人であり、演奏レベルも違うし、何より、使っている楽器も全く違うものであることが多いですね?
それに、歌や演奏をレコーディングしてたものを加工し、CDなどの形として世に出すものは、「作品」であり、作品として作る以上は、メンバーが同時に音を出しても再現出来ない、より多くの音が散りばめられていることも多いです。
これは、レコーディングだから出来るんですよね?
基本的な演奏に加えて、もっと曲をドラマチックにするために、ギターやシンセの演奏を重ねて録音したりします。
ですから、ギタリストは一人しか居ないのに、ギターソロを弾いている後ろで、リズムを刻んだギターの音が聴こえたりすることもある。
 キーボードが5、6台(5、6人)あるんじゃない? 居るんじゃない? というようなサウンドの曲もあります。
また、ヴォーカルが歌っているだけだけど、一定のテンポである、という場合もある。
レコーディングでは、原則として、演奏時も歌う時も、メトロノームを聴きながらやります。
作品としての完成品の中に、メトロノームの音を入れてないだけです。
そんな様々な形をした「原曲」を、自分たちのバンドで、ライブで、どういう形でやれば良いか?
それには、「自分たちで考える。」という姿勢が当然必要です。
原曲通りやろうと思っても、レベル的に、もしくは物理的に、不可能であれば、形を変えるしかない。
そのために、いろいろな形で試してみる。
そのいろいろな形を発案するには、知識も必要だし、例えば、「あの曲のあの部分のようなアプローチ」というふうに、全く別の曲を参考にする、という、「よりたくさんの曲を聴いている、知っている。」という、『引き出し』も必要です。
そういうことが出来るようになる、ということも、バンドとして、或いは個人として、「上達」している、ということに他なりません。
 次回に続きます。

2020年01月18日発行第0811号掲載

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