Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr011-02]

【『上達』の意味-02-】


[筆者の経験と、レッスンを通じて生徒さん達を見つめて来た上でと、両面からの解説をします]

 さて、「上達の意味」と題して、お話を続けていきましょう。
 バンドでは、メンバー個々の技術の向上だけではなく、バンドとしてのレベルアップも求めて行かなくてはなりません。
メンバー個々のレベルアップが、そのままバンドのレベルアップとイコールか? というと、そうではない、ということは、前号でのお話を通して、理解して頂けたかと思います。
バンドの中で、自分はどんな演奏をするべきか、とか、バンドとして、こういう時は、全体としてどう演奏をまとめるべきか、ということを常に探究して行かないと、バンドのレベルアップ、つまりバンドとしての上達、はありませんね?
出来なかった演奏が出来るようになった、安定感が増した、ということも確かに大事な要素ですが、そういうことは、繰り返し繰り返し、やっていれば、月日と共にある程度は成されて行きます。
しかし、バンドでは色々な曲をやるでしょうし、音楽的指向性も考えるでしょう。
 曲によって演奏パターンも変わる。
「原曲だと、7、8人分の音はあるぞ。」という曲を、4、5人程度の人数で、どう再現するか、とか、「この場面をライブでは、どうすればアンサンブルが成り立つか。」などというケースも生じて来るでしょう。
そういう時に、自分自身も含めて、バンドメンバー1人ひとりが主体的に考えられなくては、そういう風に進歩して行かなければ、上達とは言えないと思います。
 最初のうちは、音楽理論やアレンジに精通している人を呼んで、演奏の形を指示してもらったり、アドバイスを受けたりしても良いでしょう。
でも、音楽理論なら、自分で学べます。ギター、ベース、シンセなど、音階のある楽器であれば、自分の演奏する楽器を通じて学ぶことで、当然自分自身のレベルアップ〜上達にもつながるし、リズム理論ならば、ドラムも含めて、全員が必要なはずです。
 そして、アレンジというのは要するに「アイデア」です。
アイデアは、既存の色々な曲を聴いて、その中での演奏の在り方を参考にしながら生み出すことが出来るはずです。
原曲をコピーするというスタンスのコピーバンドでも、いつでもどんな曲でも原曲通りの形を再現できるとは限らない。
そんな時は、バンドとしての「創意工夫」が必要ですね?
これは、演奏の安定となどの個々の力量とは直接は関係なく、まさに、「研究」の範囲です。
それをやることなく、いつまでも誰か第三者に頼っているようでは、バンドとしてレベルアップすることはないでしょう。
 次回に続きます。

2019年12月21日発行第0808号掲載

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