Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr011-01]

【『上達』の意味-01-】


{筆者の経験と、レッスンを通じて生徒さん達を見つめて来た上でと、両面からの解説をします}

 さて、今回は、「何をもって上達と言えるのか。」、ということについて解説して行きたいと思います。
 読者の皆さんが、「自分は上達した。」、あるいは、周囲の誰かに対して、「アイツは上手くなったな。」と感じる時は、どんな時でしょうか?
「手足が速く動くようになった。」
「テンポキープが安定してきた。」
「出来なかったコンビネーションが出来るようになった。」
「音のキレや、演奏のメリハリが、出せるようになった、つけられるようになった。」。
これらのことを、自分自身に対して、もしくは、周囲の誰かに対して、確認出来た、感じた、という時ではないでしょうか?
どれも正解ですね。
上達とは、テクニックの向上、ということに間違いないし、これらすべての事柄は、当にテクニックの向上の裏づけ、結果と言えます。
 しかし、上達したと言える要素は、それだけではない。
「自分の演奏の狂いが、より細かいところまでわかるようになった。」、
「他の楽器の音も、よりしっかり聴けるようになった。」、
「ミスしても、すぐに切り替えられるようになった。」等々、これらも上達したことの証しと言えます。
また、「自分の演奏がどうあるべきか、バンド全体として、どんなアプローチで、アレンジでやれば良いか、という、アイデア、案を的確に判断出来るか?」ということや、「自分に足りないのはどんなことで、それを克服するためにどんな練習、鍛錬をすれば良いか。」というようなことを、より踏み込んで考え、正面から見据えて実践すること、これも、上達への階段を登っている、上達という結果に向かっている、と言えるでしょう。
 つまり、手足の動きや、その精度、ということだけではなくて、さらに向上するための道筋を探究したり、「バンドの中の自分」や、「自分から見たバンドアンサンブル全体の在り方」などに目を向けて、その形や結論を導き出せる、ということも、上達である、と筆者は考えます。
特にバンドをやっているわけではなく、個人として楽しむ、というスタンスでレッスンに来られている生徒さんでも、やはり、単にテクニックが向上したというだけではなく、音楽に対する向き合い方が変わった、とか、そういう意味での進歩も感じられることはあるし、それも確かに「上達」です。
ましてや、バンドをやっている人であれば、単に「演奏の精度が上がった。」という内容のものだけではなく、そこからさらに踏み込んだ、進んだレベルの「上達」を求めるべきである、と思います。
そこまで含めた「上達の意味」について書き進めていきたいと思います。
 次回に続きます。

2019年12月14日発行第0807号掲載

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