Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr010-05]

【ビートチェンジ、テンポチェンジ、変拍子-05-】


 さて、今回も比較的簡単なテンポチェンジのアプローチです。
 譜面を見てください。
 ハイハット(もしくはライドシンバル)の刻みが4分音符になっており、スネアは3拍目アタマに入っていますね?
スタンダードなエイトビートから、今回のこの形に切り替えると、刻み=8分音符→4分音符とする変化と、それに伴ってスネアの位置を、2、4拍目アタマ→3拍目アタマに変える変化、によって、テンポが半分の速さになったように聴こえます。
前号は、テンポを2倍にする(ように聴かせる)アプローチでしたから、その真逆、ということになります。
今回の形においては、スネアの位置を3拍目アタマにすることに伴い、バスドラムのキックも少し変えた方が良いですね。
譜面では、4拍目アタマにキックが来ていますが、要は「スネアのタイミングと重ならない位置にキックを入れる。」ということです。
 また、テンポが遅くなったように聴かせるわけだから、あまり細かい音をキックに使わない方が良いでしょう。
もっとも、仮にキックをスネアと同じ位置に入れたとしても、刻みが4分音符に変わっているし、たとえ8分音符のままだとしても、やはり、スネアを「3拍目アタマ」に入れる、ということが、テンポを半分になったように聴かせる重要なポイントです。
 前号でも述べましたが、テンポを2倍にする(なったように聴かせる)にせよ、半分にする(同)にせよ、バンド全員で音符とそれに伴う小節の長さは共通した認識を持っておくことを忘れてはなりません。
今回の形で言えば、譜面は1小節分として書かれていますが、聴いた感じは、スローなエイトビートの2拍分にしか聴こえないはずです。
その長さを、1小節とするのか、2拍とするのかが食い違っていると、演奏を作っていく上で、食い違いが生じます。
前号の形も今回の形も、演奏の流れの中で明確になっている音符の速さの関係性を用いて、変化をもたらす形であり、わかりやすくはありますが、変化させた後の形を、リズム理論的にどう解釈するか、ということを、バンド全員で統一させておくことを忘れないようにしましょう。

2019年05月25日発行第0778号掲載

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