Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr010-01]

【ビートチェンジ、テンポチェンジ、変拍子-01-】


 さて、このところチューニングについての解説が長く続いていますので、今回から内容をガラッと変えて、お伝えしましょう。
(チューニングについての解説は、また改めて再開します。)

 生徒さんより、
「曲中で、テンポを変えるようなアレンジは、どのように作れば良いか?」
という質問がありました。
バンドでは、オリジナル曲を中心に演奏をしているようです。
なかなか高度な取り組みをやろうとしていますね。
 曲中でテンポを変えるには、主に2通りの方法があります。
まずひとつは、演奏は止めずに、メンバーの一人がテンポを段々速くしていく、あるいは遅くしていき、それに皆が合わせてついていく、という形です。
主にそのテンポの変化のコントロールをリードするのは、たいていドラムですね。
もう一つの方法は、ブレイク(音を切る。)や、ロングトーン(音を長く伸ばす。)で一旦演奏を区切り、改めてその先のテンポを示す演奏を、メンバーの一人が奏でて、再び演奏を開始する形です。
一つ目の方法は、アッチェランド(だんだん速く)、リタルダンド(段々遅く)という呼び名で、一般的なものです。
二つ目の方法は、言ってみれば、1曲を2部構成にするような形ですね。
これらの方法は、比較的簡単にテンポを変えられますが、全員でタイミングを合わせづらかったり、曲の流れ、勢いをいったん止めなくてはならない、というデメリットもあります。
 そこで、テンポを変えるもう一つの方法を解説したいと思います。
それは、「ビートチェンジを利用したアプローチ」です。
ビートチェンジとは、一定のテンポの中で、操る音符を変えることです。
例えば、エイトビートの演奏から、シャッフルビートに切り替える、などです。
1拍=4分音符を2等分する8分音符がベースとなるエイトビートを、1拍=4分音符を3等分した3連符をベースとしたシャッフルビートに変える、ということですね。
 ただし、これだけではテンポは変わりません。
では、「切り替えた3連符の1つひとつを8分音符とし、それが2つで1拍として演奏する」とどうなるでしょうか?
8分音符と3連符の速さの比率は2:3ですよね?
音符の長さの比率は3:2です。
速い音符ほど、音の長さは短くなりますから、速さの比率と長さの比率は逆転するわけです。
上記「」のアプローチで演奏を切り替えると、テンポを2分の3倍=1.5倍にすることが出来ます。
少しの間、この方法について、解説をしていきます。
 次回に続きます。

2019年04月27日発行第0774号掲載

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