Beat46・WEBドラム教室/番外編
経験からのアドバイス[10-01]

【うたうことの大切さ-01-】


今回から数回に渡って述べる内容は、初級・中級に限らず、とても大切なことです。たとえ、上級者であっても! すべてのドラマーに共通した、いい演奏をするため、上達をするために不可欠なことだと思います。熟読せよ(笑)
 「自分が演奏しようとするパターン、フレーズを口で言うこと。」
というのは、これまでも何度か述べてきましたが、このことをもう少し掘り下げてみたいのです。
 皆さんは、文章を書くとき、書く内容を口で言いながらペンを走らせたりしませんか?(恐らく、パソコンなどでキーを打つ場合でも)
 自分が書こうとする内容は、まず頭の中で考えて、それを文字で表す。という順序ですが、頭に浮かんだ言葉や文章を間違いなく、或いはスラスラと文字にしようとするときに、書こうとするそれらを自然と口にしながら書いている。ということはままあると思う。
 演奏でも同じなんです。頭に浮かべたことというのは、言葉であれ、演奏(音符)であれ、形・輪郭もぼやけているものです。特に演奏(音符)なら尚更でしょう。
 今までに「聴いたことがある・見たことがある。」という記憶があって、頭の中でかなりはっきりと思い浮かべられる場合もあるでしょうが、それを『音』として表に出さなくてはならない。頭の中に浮かんだ・描いた演奏が、実際に自分の手足を介して音にしたら、同じにならない・・・。
 このことで悩むドラマーはきっとたくさんいるでしょう。(悩まなかったらウソだ。)
 文章を「書く」場合は、間違えばすぐわかるし、書き直せばいいわけですが、演奏は、テンポ・強弱・音程・音色・タイミングなど、色んな要素が含まれますから、ハードルは高いわけです。
 ましてや、文章を書く場合と違い、間違ったらやり直すということは、人前で演奏する時には不可能ですね。もちろん練習では何度でもやり直していいわけだけど、人前で一度発した音は修正は出来ない。ということ。
 「うたう=口で言う」ということでは、口はもちろん大切ですが、同時に『耳』も大切です。
 自分が口で言った・うたったことを正確に聴き取れないと、表現にはつながらない。
 当然、手足を使って出した自分の演奏の音も聴き取れなければいけませんが、今回の内容では、「自分が口で発する・うたう音(声)」を正確に聴き取ること、の方が重要です。演奏の音は二の次、ぐらいに思っておいてください。

(次回に続く)

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2009年08月15日発行第268号掲載


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