Beat46・WEBドラム教室[17-05]

【16ビートのノリ方-05-】


 前号の続きです。
 譜面を見てください。前号掲載と同じ譜面です。この譜面の内容について解説していきます。
(表記はハイハットですが、口で言うフレーズととらえてください)
 この形は、
(1)「各拍のアタマ=4分音符=テンポ」を意識しつつ、
(2)「拍と拍の真ん中=8分音符ウラ」の存在も少し認識しながら、
(3)「16分音符4つ目のタイミング」をも捉える、
ということの連続、という形です。
 一拍の中に、(1)(2)(3)の音がそれぞれ入っていますね?
4分音符の速さだけを追いかけても不安定になる。
だから、4分音符同士の真ん中=8分音符ウラのタイミングもとる。
そしてさらに、その真ん中、つまり、4分音符と8分音符ウラの真ん中=1拍の1/4のタイミングも合わせて捉える、という「三段構え」と考えれば良いと思います。
エイトビートの演奏であれば、(1)と(2)だけでいいわけですが、16ビートですから、16ビートにしかない細かさ、つまり1拍の1/4のタイミング、1/4の音符の長さを捉えていなくてはならない。そのために(3)があるのです。
口で言う時のポイントとしては、譜面の通り、アタマと4つ目にアクセントを付けて言うこと。
「タッツカタッツカ・・・」もしくは「タウツカタウツカ・・・」という感じで「タ」と「カ」を強く言います。
アクセントをつけることで、前号までに述べた「順番に音を並べてしまう。」ということから脱却しやすくなる。
また、2つ目の音をあえて抜いているのも、この、音符を順番に並べていくようなイメージにならないためのものです。
「細かいだけではダメ。大きくとるだけでもダメ。」ということをクリアにするために今回の形のうたい方が理想である、と筆者は考えます。
 さらには、この(1)(2)(3)3つの音がそれぞれ違う音色で鳴っている(鳴らしている)と想像出来れば尚良いでしょう。
例えば4分音符=(1)はウッドブロック〜木の音、8分音符ウラ=(2)はハイハット(クローズ)、16分音符4つ目=(3)はカウベル、といった具合に、同じ楽器で同じ音を出すのではなく、それぞれ違う楽器で、少し違った場所で鳴らしている、というイメージです。
3人で個別の楽器で個別に鳴らしている感じ、とも言えるでしょう。
そして、もっと突き詰めて言うならば、2つのアクセントのうち、「16分音符4つ目=(3)の方がわずかに強い」形であれば尚良いです。
16分音符ウラを中心とした16ビート独特のノリになるからです。
16分音符の2つ目は口で言ってはいないわけですが、4つ目のタイミングを認識していますから、2つ目はおのずとタイミングが見えてくるのではないかと思います。
上記の、「タウタカタウタカ・・・」といううたい方にすれば、2つ目がよりはっきり認識出来ます。
 ただ、理屈で述べるのは簡単ですが、実際にここまでのことをイメージしつつ、口で言いながら演奏するのは、そう簡単ではない。
16ビートは8ビートよりもやはり難しいです。
演奏しようとするパターンなり、フレーズが、しっかり自分のものになっていないと出来ない。根気が必要です。
また、今回の口で言う形が、実際どういう形で聞こえるのが正しいかということを知っていなければなりませんから、ハイハットなりスネアなりで、叩いてみてニュアンスを掴んでおいてください。
アクセントプレイについては、別途解説しますが、さしあたり、アクセントのついた部分と、そうでない部分の音量差をはっきりつけて叩いてみてください。

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2012年10月13日発行第433号掲載


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