Beat46・WEBドラム教室[16-07]

【16ビートのフィルイン・01-07】


 さて、前号(1)のアタマ打ちの動きも4分音符の動きではないのか?ということでしたね?
確かに、スティックの動きがどうであれ、結果的にこのフィルインの、16分音符ウラを連打しない方のスティックの音は4分音符と同じタイミングです。
ただ、(1)の場合は、16分音符ウラの動きを基にしたアタマ打ちの動きである、ということ。
ですからこれが、「アタマ打ちを、16分音符の4つ目でスティックのチップを頂点へ持って来る動きの4分音符の動きとしてとらえ、それを基に16分音符ウラを連打する」
という形であれば良い、ということです。
要は、どちらが先に(根本に)ありきか?ということですね。
叩いている時の、自身の意識、感覚が、どちらを根本としているか?、です。テンポがとても速ければ、(3)の方法でも間に合わない場合がある。
つまり、手首の引き上げをする時間がない場合は、必然的に(1)の方法を使うしかない。
動きの順序を追った結果そうなるのか、元々、アタマを打つスティックの動きを独立させて4分音符の動きと捉えてそうするのかは、結果として同じでも、全く意味が違う。
意味が違う、というのは、すなはち、他のバリエーションにも活かされて来るか否か、と言えるでしょう。
(1)〜(3)の3つのアタマ打ち=4分音符の動きに共通していることは、
「拍と拍の間(=4分音符同士の間)に刻むべき音符の成分を含んでいる。」
ということです。
 今回は16ビートのフィルインですから、つまり、16ビートにノッてテンポをキープしている=16ビートにノッて4分音符を叩いている=16分音符のタイミングに沿った引き上げ、頂点への到達、という成分を含んだ4分音符の動きをしている、ということです。
「成分を含む」という意味が、「引き上げ、チップが頂点に達するタイミング、そして出す音、これら全てが、16分音符のいずれかの音のタイミングであること」ということはもうおわかりですね?
 スティックを振って音を出すのは、まず始動=振り上げることから始まる。
その始動から、音が鳴るまでのプロセス、つまり、音と音の間の動きが、16ビート、つまり16分音符にハマっていないと、正確な16分音符、16ビートは叩けない、ということになります。
叩こうとする音符と、全く関連性のない動きをしても、正確には叩けない、ということです。
ドラムというのは、その音自体が、あまり長く伸びるわけではなく、通常、1打ごとの音の伸びを意図的にコントロールすることはしない。(ギターやベースは、ミュートという奏法でコントロールするし、キーボードは、鍵盤から指を離せば、鍵盤が引き上がって音は止まります。)
なので、どうしても音を鳴らすタイミングだけを追っかけてしまう。
16分音符をすべて連打する場合ならばともかく、16ビートというのは、16分音符ウラのいずれかを強調する流れが主であるので、音と音の間があることの方が多いわけで、ですから、音と音の間の動きは重要であるわけです。
 今回のフィルインのように、拍のアタマを打つ、という動きがない(拍のアタマを叩かない)場合は、ハイハットを操る足による「カラ踏み」や、首を振る、上半身を揺らす、といった動きでテンポをとるのが良い、ということになります。
当然その足や首や上半身の動きも「16ビートの成分を含んだ動きである」ことがポイントです。

Copyright (C) 2006-2015 Beat46 All rights reserved.


2012年09月01日発行第427号掲載


[→]次のページ[16-08]【16ビートのフィルイン・01-08】

[←]前のページに戻る

【16ビートのフィルイン・メニュー】

[⇔]WEBドラム教室メニュー


Copyright (C) 2006-2015 Beat46 All rights reserved.
Beat46ドラム教室