Beat46・WEBドラム教室[16-05]

【16ビートのフィルイン・01-05】


 前号では、16ビートのフィルインとして紹介したもの(譜面をご参照ください)に於ける、拍のアタマを打つスティックの動き(右利きなら右手の方)について解説しましたね?
 そもそも、演奏に於いてはテンポ=4分音符の速さ、を気持ちよくキープすることを前提として、その間を2等分(=8分音符)したり、4等分(=16分音符)したりしていくものです。
ただ、様々に音を抜いて並べたり、手足のコンビネーションを交えたり、という動きがあると、いつの間にか「手足の動きの順番を追う。」ということに意識をとらわれてしまう。
もちろん、動きを身体に覚えさせるプロセスとしては、それで良いですが、「手足の動きの順番を追う。」という形のままでは、気持ちよくテンポをキープする、ということが確実に出来ていることにはならない。
 少し前に配信した、「大きくとって細かくうたう」の中での「カステラを切る話」を覚えていますか?
気持ち良くテンポキープする、というのはすなはち、同じ長さのカステラを何本も並べて行くことであり、8分音符や16分音符を叩くことは、そのカステラを2等分、4等分することを繰り返すことと言える。
しかし、「手足の動きの順番を追う。」というのは、1本(=1拍)の長さを認識し続けずに、いつのまにかそれより細かい(小さい)1/2や1/4の切れ端の大きさだけを測りながら並べて行く、ということになる。
これだと、結果的に1本の長さはまちまちになりやすい。
さらに、意識する区切り(=大きさ)が小さい切れ端なので、演奏もせせこましくなって、大きな、気持ちよいうねりのようなものが出て来ないのです。
 今回のフィルインの形で言うならば、アタマを叩く方のスティックの動きが、気持ちよくテンポをとり続ける裏付けとなる動き(=つまり、大きくとる動き)である方が、フィルイン自体のテンポも正確にキープしやすいし、また、前後のリズムパターンとの流れもスムーズにつながるであろう、ということです。
 前号で述べた、一番わかりやすく、やりやすい形は、言ってみれば「16分音符ウラを叩く方の動きに依って、アタマを打つスティックの動きが決まる。」と言えます。
また、「動きの順番を追う」形とも言える。
メトロノームを鳴らしながら叩く場合は、ハシった/モタったの判断がつき、修正出来ますが、実際の演奏では、様々なテンポがあるし、メトロノームは使いませんから、テンポキープする土台の動きが、何処かにある方が良い。
 要するに、アタマを打つスティックの動きは、「独立してテンポキープの動きとなっている」のが理想であり、その動きを前提として、もう片方のスティックが16分音符ウラを連打して刻んでいる、という形が良い、ということです。
このことは、俗に言う「4ウェイ・ディペンデンス=両手両足の独立」につながって来ます。
 次回に続きます。

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2012年08月18日発行第425号掲載

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