Beat46・WEBドラム教室[14-37]

【フィル・インを叩く・16分音符04-05】


 では、前号の形と移動順を逆にしたものを解説していきます。
 譜面を見て。(プチ偉そう・笑)
 今回の形は、F.T→L.T→H.T→S.Dの順に移動させて行きます。
 まず、リズムパターンからフィルインの開始の直前ですが、「腰の真横のひねりを利用」して、素早くフロアタムの方へ左のスティック(右利き)を持って行きます。
 右手は?、というと、クラッシュシンバルを叩くために振り上げて行く。
 勿論、F.Tに近い方のシンバルです。(H.Hを刻んでリズムパターンを叩いている場合の話ですが)、H.HとS.Dの位置からF.Tまでは結構遠い。ですから、1拍目が遅れやすいのです。
 前回はS.Dからの移動でしたから、クラッシュシンバルを叩く以外はほぼそのままの位置からスタート出来ました。
 腰のひねりも、移動に従って少しづつで良かったわけです。
 フィルインのスタート、その直前の動きが前回のものと大きく異なるというのがまず大きなポイント。
 クラッシュシンバルを叩くだけが目的なら、F.Tに近い方であっても、さほど腰はひねらなくて済むかも知れません。
 が、すぐ後にF.Tを叩かなくてはならず、腰のひねりはF.Tのショットが遅れないためのもの。
 腰のひねりが少ないとクラッシュシンバルを叩く方の腕が邪魔をして、次のF.Tのショットがやりづらい。
 シンバルを叩いてから腰をひねってもタイミングが遅れる。
 「上半身はF.Tの方にひねりながら、右手(右利き)はクラッシュシンバルへ。」という形です。
 この形を取るとき、クラッシュシンバルを叩く方の腕は、少し外側から伸ばすと、F.Tを叩くスティックの邪魔にならなくて済むでしょう。外側から伸ばす、つまり、少し肘が上がる、脇が開いてもいいよってことです。
 F.Tを叩くスティックの通り道を作ってあげるということですね。
 ただし、手首が横向き(親指が上になる状態)にならない方が好ましいでしょう。
 腰のひねりで上半身の向きが変わると、手首の向きまで変わりやすいし、また、腰のひねりが十分でないと、腕から先だけ叩くパーツの方へ持って行こうとして尚更手首の向きは変わりやすい。
 初心者の段階で、あまり手首の向きを変えて叩くことはしない方が賢明です。クセになりやすいからです。
 叩くシンバルの選択ですが、今回の場合は、1、2、3拍目がF.T側のシンバル、4拍目がH.H側のシンバルで良いと思います。前回と真逆にするなら3拍目はH.H側では?、と思うかも知れませんが、2拍目でL.Tを叩くので、そこからH.H側のシンバルを叩きに行くと、次のH.Tのショットがやりづらくなります。
 そして、フィルインが終わってリズムパターンに戻る時は、H.H側のクラッシュシンバルを打てば良いでしょう。
 もっとも、F.T側のシンバルを叩いても、スティックや腕が交差することはないので、どちらを叩いてもいいのですが、せっかく、H.Hに近いシンバルを叩いてリズムパターンに戻れるのだから、(意図してシンバルの音色を選択しない限り)H.Hの刻みの音を極力抜かないことを優先させれば良いかと思います。
 さて、同じクラッシュシンバルを連続して叩くことがある今回(前号も)のフィルインですが、クラッシュシンバルは叩くと揺れますよね?。
 極力揺らさないためには、ショットの瞬間にスティックをグッと握って一瞬止められればいいのですが、
(ショットの瞬間にストロークが止まらないとシンバルを押してしまって、揺れが大きくなる)移動させながらなので、ちょっと難しいかもしれません。
 スティックワークのスピード、腕の曲げ伸ばしのスピードがないと、止めたがために遅れるという可能性もあります。
 さあシンバルを叩こうと思った時に、シンバルが揺れていて下に向いていたら、手首をシンバルの下に潜り込ませるように下げてください。
 逆に上を向いていたら手首を高くしてシンバルの上から狙うようにする。
 一瞬の判断であり、シンバルの揺れ具合とショットすべきタイミングも見計らってなので、結構難しいことなんですが、シンバルの角度にショットの角度を合わせて行くというこの動きはトライしてみてください。
 まあ、フィルインそのものに慣れるまでは、「とにかくシンバルをぶっ叩け!。」でいいと思いますが(笑)。
 下向きのシンバルの表面にスティックのチップだけが当たってしまうと、「チン」とちょっと笑いを取る音になってしまいます(笑)。
 次回は、今回の形をさらに発展させたものです。

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2010年07月10日発行第315号掲載


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