Beat46・WEBドラム教室[14-08]

【フィル・インについて】


 これまでにエイトビートのリズムパターンを3つほど紹介しましたので、ここらでフィル・インのバリエーションも紹介していきます。
 音符は8分音符までしか解説していませんので、8分音符を使ったものにします。
 ですが、8分音符の2倍の速さが16分音符ですから、8分音符でのフィル・インのバリエーションは、そのまま16分音符にも使えるということを覚えておいてください。
 例えば、8分音符4つ分(=2拍分)のフィル・インのパターンは、16分音符4つ分(=1拍分)のパターンとして応用できます。

 演奏に於けるフィル・インの位置づけ・定義付けを述べておきましょう。
 フィル・インは「おかず」とも言ったりします。リズムパターンが「ごはん」という感じ。
 いわゆる「歌モノ」と呼ばれる曲(ヴォーカルの入った、メロディを主体とした曲)では、ごはん=80%、おかず=20%ぐらいの割合。フィル・インがもっと少ない場合も多い。
 ですから、フィル・インというのは無理にやらなくちゃいけないわけじゃない。あくまでも、リズムパターンを出来るだけ正確なテンポで気持ちよく聴かせるのがメインであり、フィル・インは飾り付けみたいなもの。曲の進行をドラマチックにするためのものですが、リズムパターンの流れ・ノリが基本にあってこそのものだということです。
 会話で例えるなら「だからさ、」「でもさ、」「それでさ、」など、次の言葉へと結びつけるような存在であったりもする。実際の会話でこれらの一言がないと唐突になって、相手が「?」と思ってしまいますが、音楽の演奏では、ギターやベースの音の響きの変化、メロディーの流れがありますから、ドラムがフィル・インをしなくても会話は進んで行きます。
 他のパートのやりとりを見守りながら、そのテンポを司る、というようなポジションにあるのがドラムです。
 もちろん、音楽ジャンルや曲によっては、ドラムのフィル・インをメインで聴かせるような曲もあったり、「ここでフィル・イン」なきゃダメだよねって場合もある。
 でも、出来ない事を無理してやってテンポを崩すくらいなら、リズムキープを大切にってことです。簡単なものから徐々に難しいものへとチャレンジすればいいと思う。
 フィル・インを覚える・出来るようになるということは、「新しい言葉を覚える」ということに等しい。使い慣れない言葉はスラスラ出て来ないでしょ? 会話で使いづらいよね?
 演奏に於いても同じ事。繰り返し練習して自分のモノにして、スラスラ言えるようになったら使っていいよ、ってことなのです。

 次回より具体的に紹介していきます。
(また説教だけで終わりかよ と言われそうな・・・笑)

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2008年10月11日発行第224号掲載

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