Beat46・WEBドラム教室 [11-09]

【4分音符を叩く09】

まとめ(4)


 音量・音質・スピード ということでまとめると、

(1)音量は振り上げる高さでコントロールする。
(2)スピードは主に手首と指でつける。

 ただ、4分音符の振り方@ABで述べたように、「リズムキープのための動きは腕を使う」ということがおわかりかと思うので、演奏するときは、ある程度の速さまでは腕も使いながらスピードをコントロールしつつ、音量も調節していくわけです。小さい音だから腕を使ってはいけない、というわけではない。
 4分音符の振り方に於いて、「aで手首の関節から引き上げる」ということが出て来ましたが、この動きがスピードをつけるための動きです。
 これはb振り下ろす直前の状態を極力短い時間にするための、いわゆる「タメ」です。
 bの状態、つまりスティックが振り上がっている状態の時間を極力短くしたい、つまり動きを止めたくないわけです。
 bで動きがとまることは
「スピードがなくなる」
「リズムキープしにくい」
という2つのデメリットがあるわけです。
 また、テンポが速くなるにつれて、手首の関節から引き上げることが難しくなりますが、その先は要は「手首の返し、指の握り」の速さ・強さによって音量・スピードがつけられるということ。手首と指だけなら振り上げる「高さ」は作れないが、スティックの「振幅」は作れる。振幅が大きい程大きな音は出せるし、同時にそれはスティックをどれだけ速く動かせるか(スピードをつけられるか)による。
 そしてもうひとつ、打面をヒットした瞬間にグッと握ってスティックが止まっている瞬間が作れれば強い音が出せます。振幅や振り上げ、そして振り下ろすスピードが同じでも、こうしてヒットしたとき次の動きまでにスティックをわずかでも止められれば、強い音(この場合はツブがしっかり聞こえる音)が出せる。結果、振り上げaのタイミングが遅くなるが、それでも大丈夫なぐらいスピードをつけられるかどうか、ということですね。
 当然、振り下ろしだけでなく振り上げのスピードもポイントになりますが、振り上げのスピードは「手首の上向きの引き上げの速さ」で決まります。@→A→Bとなるに従って、振り上げaのタイミングがだんだん早く(前倒しに)なっていったのはおわかりかと思いますが、逆にいうと、テンポ・音符が速くなっていっても、出来るだけ@、或いはAの叩き方が出来れば、それだけ強い音、抜けの良い音が出せるということです。速くなればなるほど手首と指の動きが重要になり、スピードがポイントになってくる、ということです。
 手首と指だけでどこまで強く、速く叩けるか、ということ。さらに下腕と上腕がその速さについていければ、ものすごくパワフルな音が出せますが、これはよほどの筋力が必要。物を持ち上げる・ぶん殴る、などの筋力とは異質なものです。またそれが出来たとしても、手首と指、または指だけでスピードがつけられるようになった方が、音量・音質のコントロールに幅が出来て、演奏の表現力も格段に広がるので、マスターしていきたい要素です。

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2008年04月26日発行第200号掲載

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