Beat46・WEBドラム教室[11-08]

【4分音符を叩く08】

まとめ(3)


〜スピードと音質〜

 前回述べたように、スティックを持つ手・腕の使う部位が増えれば音量が増すと述べましたが、同時にスピードを増しても音量が上がる、とも述べました。
 では、振り上げを大きくした時の音量差とスピードを増したときの音量差の違いは何か? ここで「音質」の違いが出てくるワケです。
 例えば手首と指だけでも、手首を素早く返し、指の握りもグッと力強くすればスピードは増す。結果「強い音」が出せる。これは当然「大きな音」とも言えるのですが、同時に「抜けの良い音」とも言えます。これに腕の動きが加われば音量が増すわけです。
 逆に、腕を使ったとしても、手首や指を全く使わなかったらどうか? 確かに大きい音は出ますが、いわゆる「重たい音」になってしまうわけです。
 これは、使う腕の「重さ」が加えられてしまうからです。スティックのスピードとは、スティックの先端=チップの部分のスピードですから、これを腕でつけるのは難しい、というか限界がある。思い鉄の棒ならまだしも、腕を使ってスピードをつけるにはスティックは軽過ぎるということなんです。よって、スピードをつけるのに重要な部位は手首と指なのです。
 ただ、手首と指はコントロールするのが難しいので、初心者のうちはどうしても腕中心でスティックを振ることになる。結果、速い音符はついていけないし、例えばヘビメタなんかを演奏するのに腕だけ使って振るから、音量は大きいけど速い音符や、細かいリズムのタイミングなどが出来ない。
 また、「音量を小さくする」というのがなかなか出来ない。腕を使って小さい音を出すには、スピードを極端に緩めなければならない。そうすると速い音符はもうお手上げなわけです。
 もちろん、「重たい音」が欲しくて、あえて腕だけを使って演奏する、ということは悪いことではないが、それしか出来ないというのはやはり表現に限界があるということです。

Copyright (C) 2006 Beat46 All rights reserved.



2008年04月19日発行第199号掲載

[→]次のページ[11-09]【4分音符を叩く09】

[←]前のページに戻る

【4分音符を叩く・メニュー】

[⇔]WEBドラム教室メニュー


Copyright (C) 2006-2015 Beat46 All rights reserved.
Beat46ドラム教室