Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr006-02]

【練習の3本柱-02-】

 さて、特にバンドを組んでいる生徒さんの様子を聞いたり、実際にコーチングに関わったバンドの人達を見ていると、ほとんどの人が「曲の練習」に終始しています。
ライブを定期的にやるわけですから、当然、バンドの持ち曲が何曲か必要だし、新しい曲も増やして行ったりするので無理もないですね。
ただ、多くの人が、なかなか上手く出来ない→練習の繰り返し→それでもなかなか向上しない→本番の日が迫って焦る、という堂々巡りをしているように思われます。
この堂々巡りの中の、「練習の繰り返し」に問題があるのではないか? と私は考えます。
 「数をこなすことで、出来るようになる。」という考え方は、間違ってはいません。
しかしそれは、その曲の演奏パターンが出来るための条件を備えている、ということが前提になります。
出来ないのは、「出来ない理由がある。」わけで、その理由とは何なのか? 
つまり、その曲の演奏パターンを出来るようになるためには、今の自分に何が足りないのか? と分析する必要があります。
テンポキープが出来ていない、あるいは、速さについて行けない、もしくは、その演奏パターン独特の音符のタイミングがつかめていない、等、それらの状態を冷静に見つめれば、何が足りないのかがわかるし、その足りない部分を克服するためにどんな練習が必要かがわかるはずです。
 前号で述べた、練習の3本柱にあてはめて考えるならば、(3)の実践的な取り組みの中で足踏みしているときに、演奏パターンが出来ない原因、足りない部分が(1)や(2)の要素の中にあるととらえ、曲の練習から一旦離れ、1段階、あるいは2段階もしくはそれ以上、基本に戻って取り組む、ということがポイントです。
そうすることで、もしかしたら、今自分がトライしている曲の演奏パターンは、自分が備えている演奏力よりもかなりレベルが高いものなんじゃないか? とか、これがクリアになれば、出来るようになりそうだぞ! というふうに、見通しのようなものがつきます。
 もっとも、演奏パターンを聴くなり、ちょっとやってみた時点で、どの程度の難易度かはわかる場合も多いでしょうが、要は、その現状を、真正面から見つめて、一旦、曲の演奏パターンの練習から離れ、そのパターンの大元となる基礎的な形から取り組む勇気を持てますか? ということですね。
 次回に続きます。

2015年04月10日発行特別増刊第048号掲載

[→]次のページ[lr006-03]【練習の3本柱-03-】

[←]前のページに戻る

[⇔]レッスンレポートメニュー


Copyright (C) 2006 Beat46 All rights reserved.
Beat46ドラム教室