Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr003-02] 【マッチドかレギュラーか-02-】 |
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前号からの続きです。 レギュラーグリップが特殊な握り方であることは前号で述べました。 この握り方でスティックコントロールを上達させるのは結構大変だと思う。 じゃあマッチドグリップが簡単かというと、そうは言いきれませんが、私としては、「マッチドグリップの方が上達はしやすい。」という意見。 なぜかというと・・・。 多くの人が、スティックを振って音を出す場合、利き手でない方(右利きなら左手)で苦労するでしょうから、その時、利き手がお手本になる方が良い、ということ。 マッチドグリップは、左右同じ握り方をしますから、利き手の動きの感触、感覚をそのまま利き手でない方にトレースするように、つまり左右同じになるように意識して練習して行けばいいからです。 対して、レギュラーグリップは、利き手でない方をわざわざ特殊な握り方、振り方にしなくてはならない。(利き手はマッチドグリップと同じ握り方です) 前号で述べたように、レギュラーグリップはインパクトの握りの強さが弱くなりがちだし、その上利き手ではないから力も弱いので、左右の音量、音色を揃えるのも大変です。 さらに、ドラムセットに於いて、タムやフロアタムへの移動でもハンデを背負います。 マッチドグリップは、ほぼ腕の伸びる方向と同じ方向へスティックを伸ばせるので、移動がラクです。対してレギュラーグリップは、利き手でない方の手は、スティックが腕の伸びる方向に対して、ほぼ90度内側へ向くので、ロータムやフロアタムがとても叩きにくい。 マッチドグリップ以上に上半身のヒネリが必要になるでしょう。 手首から先の動きもマッチドグリップ以上に必要になります。 また、「ウエイトをかけない軽い音」も、マッチドグリップでは出せない、というわけではない。手首、指を中心とした振りで、練習次第で出せます。 コンビネーションに於いてもしかりで、レギュラーグリップだから無条件にコンビネーションがすぐ出来るわけでもない。 逆に、レギュラーグリップでも、鍛え方次第でウエイトをかけた強い音は出せます。 ロックドラマーでもレギュラーグリップの人は居ますしね。 ですから、例えば、ドラムを始めたときからレギュラーグリップ、教わった講師にレギュラーグリップを伝授されたのなら、そのままでもいいと思います。 その上で、マッチドグリップもやってみたいのならトライしてみるといいでしょう。 もちろん、元々マッチドグリップでやって来た人が、レギュラーグリップにトライする、変える、というのも否定はしません。 自分のやりやすいほうで、或は必要に応じて、というのでいいということです。 ただ、音色、スピードという点ではどちらの握りでもOKですが、 パワー、音量ということになると、筋力というのは先天的な部分が大きいし、レギュラーグリップよりもマッチドグリップの方が優位に立てるであろう、ということ。 また、マッチドグリップでやって来た人が、レギュラーグリップをさらに練習するよりは、その分、新たなコンビネーションやフレーズに取り組んだり、マッチドグリップでのスティックコントロールそのものの精度を上げて、レギュラーグリップに於ける音色をカバー出来るように練習した方がいいのではないか?ということ。 前述のように、「移動時のハンデ」も含めて考えれば、 「マッチドグリップでやって来た人が、わざわざレギュラーグリップを考える必要はないのではないか?」 というのが結論でしょうか。 「レギュラーグリップの方が見た目がカッコいいから。」って思う人は、まあ、頑張ってください(笑) 気持ちはわかりますが、大切なのはカッコじゃなくて音ですから。 どちらのグリップにせよ、練習量は不可欠です。これだけは逃れられません(笑) おしまい。 Copyright (C) 2006 Beat46 All rights reserved. |
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2012年02月11日発行第398号掲載 |
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