Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr001-02]

【動きのままの音が出る-02-】

 前回に述べた「身体の一つの部位の硬さが他の部位(もしくは他の全ての部位)の動きも硬くしてしまう。」というのは、演奏するフレーズにも寄ります。また、個人差もある。フレーズに寄ってはそうはならなかったり、人に寄ってはそうならない人もいる、ということ。
 持って生まれた身体の性質やクセ、日常生活に寄って作り上げられた感覚神経や運動神経の状態は様々だし、ドラムの演奏のフレーズもいろいろな形があるからですね。
 ひとつひとつ、練習や曲の演奏でやってみて、自分の症状を把握して修正していくことです。
 ひとつのフレーズで修正が出来れば、それに類似するフレーズに於いて、同じ症状にはならない、という期待も出来ます。
 ただ、自分の演奏の音や、その音の原因となる手足の動きの硬さなどの問題点は、自分ではなかなか気づきにくい。また、どうすれば修正出来るかという方法もわからないこともある。
 やはり、第三者に聴いてもらう、見てもらうというのが必要な場合も多い。そのために教室に通ってレッスンを受ける、というのが良き手段のひとつと言えるでしょう。自分自身で試行錯誤してつかんで行くというのでも良いが、遠回りする可能性もある。
 レッスンを現在受けてない人は、どうにも行き詰まったら、レッスンを受けた方がいいですね。別に、私の所へ来なさい、とは言いません(笑)。
 既にレッスンを受けている人は、現在のレッスン内容と違っていても、講師に積極的に訊くなり、演奏を見てもらうなりしましょう。その方が得です。
 今回の例で、右手は左足と同じ8分音符を刻むわけですが、右手の動きが硬くなるのは、左足の動きを意識しすぎるから、という理由である可能性がかなり高い。
 左足でハイハットを踏んで音を出す場合、2枚のシンバルの開閉を出来るだけ素早くする、つまり、音と音の間の時間は出来る限り長く閉じていること、というのが正しい動きです。この方がシャープに音を出せます。
 この左足の動きを、同じように手でやった場合、ショットの瞬間にスティックを打面のすぐ上で止め、ギリギリまで待って素早く引き上げてまたショット、という繰り返しになる。これは「指」が使えないと出来ない動きですが、左足の動きを意識しすぎた結果、いつのまにか右手も同じ動きになってしまい、手首を柔らかく使えなく(使わなく)なっていた、と推測出来るでしょう。(ハイハットの踏み方については別途詳しく解説します。)
 以前に述べましたが、両手両足をフルに使うなら、その4つの部位のうち、3つは意識しなくても勝手に動かせるぐらいでないと、フレーズとして完成とは言えない。
 一番不自由な左足に意識が行くのは止むなきとしても、それによって、右手や他の部位の動きが普段と変わるということは、まだどこか、その部位の動きが完成されていない面がある、と判断したほうがいいでしょう。
 そのフレーズを繰り返し練習しながら、問題の部分を修正する、あるいは、その他のフレーズの演奏に於いて、手足それぞれの動きを完成させて行く、ということで解決していきます。
 要は「正しいやり方でたくさんドラムを叩く。」ことに尽きます。

2010年01月16日発行第290号掲載

[→]次のページ[lr001-03]【動きのままの音が出る-03-】

[←]前のページに戻る

[⇔]レッスンレポートメニュー


Copyright (C) 2006 Beat46 All rights reserved.
Beat46ドラム教室