Beat46・WEBドラム教室/レッスンレポート[lr001-01]

【動きのままの音が出る-01-】

 さて、今年から新しいシリーズも掲載していきます。
 内容としては「WEBドラム教室初級、中級」「経験からのアドバイス」に等しいですが、実際のレッスンに於いてあったことを元に解説をするという形で進めていきたいと思っています。

 譜面を見てください。16ビートのリズムパターンです。
 一番下のシンバルの音符は、「ハイハットを踏んで音を出す」ことを表しています。
 つまり、右利きの場合、「右手でライドシンバルで8分音符を刻みながら、左足でハイハットを踏んで8分音符を出す。」という動きです。バスドラムも16分音符のウラが出て来たりしますから、両足の動きのコンビネーションが割と複雑で、腰の安定が要求されるフレーズです。
 レッスン内容としては、中級レベルに入っている女性の生徒さんに、これをやってもらいました。
「ハイハットを踏んで8分音符を鳴らしながら、バスドラムのバリエーションを様々に変えてキックしてみる。」
というアプローチです。左足もだいぶ動かせるようになって来て、テンポ90〜100弱ぐらいまではクリア出来ている段階。
 まず、メトロノームは使わず、自分のやりやすいテンポで、やってみてもらいました。結果的には、85ぐらいのテンポになったと思います。バスドラム、ハイハット、そして両手も正しく音符を出せている。でも、なんか全体的にリズムが硬い。
 バスドラムの16分音符のタイミングが少し後ろかな?、と感じて修正。しかしまだ硬い。なぜ?。
 ふと、ライドシンバルを刻む右手を見てみると、手首がまったく動かず、指だけを動かして叩いている状態だった。そこで、
「もう少し手首も使って柔らかく叩いてみて。ストロークが少し大きくなっても良いから。」
とアドバイス。すると、なんということでしょう!(ビフォーアフターのナレーションみたい(笑))、一瞬にして、リズムが柔らかくなりました!
 硬い動きをしているのは右手だけだったのに、それが全体の音の出方に影響を及ぼしていたという典型例です。
 タイトルにある「動きのままの音が出る」というのは、両手両足すべてに共通したことですが、
「そのフレーズのメインとなる音を出す部位の動きが硬ければ、その部位で出す音も硬くなり、結果全体として硬く聞こえてしまう。」
ということがひとつ。
 もうひとつが今回の例ですが、
「どこか一つの部位の動きの硬さが他の部位の動きも硬くしてしまい、全体として硬くなって(聞こえて)しまう。」
ということです。
 ドラムの演奏では両手とバスドラム、あるいは今回のように両手両足すべて動かすことが大半ですね。(手のみを使うフィルインの時は足は動かさない場合も多いですが)
 複数の部位を同時に動かす時は、それらは互いに影響を及ぼし合うということです。

次回に続きます。

2010年01月09日発行第289号掲載

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