Beat46・WEBドラム教室/番外編
経験からのアドバイス[09-02]

【商業音楽と恋愛-02-】


 自分(自分達)の作る音楽が売れるためにはファンを増やさないといけない。より多くのファンでなければならない。5人や10人じゃ話にならないですね。
 ファンになってもらうってどういうこと?、要するに「惚れさせる」ってことだよね。
 あなたに好きな人がいるとして、その人を自分に振り向かせるにはどうする?、惚れさせるにはどうする?、自分という人間がどんな人物なのか、アピールしますよね?
 アピールとはつまり、見せる。提示する。
 音楽の場合は、リスナーに向かって、自分の(ないしはバンドの)音楽性を提示する。聞かせる。
 そして、私はこの音楽性というものの中に、はっきりした人間像が描かれている、存在することが重要だと思います。だから恋愛と同じだと思うのです。
 歌モノであれば、歌詞の中に出て来る登場人物、それは歌うヴォーカリスト本人であったり、或いは歌詞の中に別な人物を作り上げて描く。
 どちらにせよ、その人物がどんな人間なのかを聴き手・リスナーが思い浮かべられなきゃだめだと思います。つまりはキャラクターを明確にするということ。どんな顔でどんな服装をしていて、どんな髪型で、どんな生活をしていて、何を考え、どんな事に怒り、どんなものに涙するのか・・・。
 聴き手の受けとり方によって、その答えは違う部分も出て来ますが、総合するとある共通した人物像が浮かび上がって来ると思うし、またそうでなくてはならないと思う。恋愛に於いて、どんな人間かわからない相手を好きになりようがない。それどころか、わからないことが逆に恐怖ともなり得る(笑)。
 第一にはまず、どんなことを伝えたいのか、主張したいのかというものがあって、歌詞が出来ていき、その内容によってメロディーも決まり、サウンドも決まっていく。
 そして、そんなことを考えたり主張したりする人間っていったいどんな人物なのかということもおのずと決まって来る。
 この流れが音楽性が作り上げられていく自然な流れのひとつだと思います。この形は「詞先」というような言われ方もします。まず、歌詞ありき、という形ですね。

(続く)

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2009年03月14日発行第246号掲載


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