Beat46・WEBドラム教室[15-04]

【16ビートを叩く・02-02】


 前号の続きです。
 ハイハットを刻むスティックはツラれないが、バスドラムが上手くキック出来ない、という人もいるでしょう。
バスドラムで16分音符をキックするにも、やはり「始動のタイミングが重要」になります。
 譜面を見てください。
 「16分音符ウラでキックされる直前の、ハイハットの音(1、3拍の二つ目のハイハットの音)がショットされるためにスティックが降りて行く時に、ヒザを上げて行く」ことがポイントです。
つまり、そのハイハットの音が鳴った時には、バスドラムをキックする足のヒザは、頂点まで上がっていないといけません。
これが出来ないと、ハイハットの音と音の間でキックは出来ませんから、まずこの動作をクリアしてください。
(オープン奏法でキックしている人は、この限りではありません。)
そして、ハイハットの音と音の「ど真ん中」にキックの音を入れられるようにしてください。
(ここで言う「音と音の真ん中」とは、譜面を見て頂ければわかるかと思います。)
 さて、バスドラムの16分音符を、ハイハットの音と音の真ん中にキック出来るようになることは、16ビートの演奏の初歩的段階として、とても重要である、ということを述べておきます。
16分音符なんだから当たり前じゃないか、と思うかも知れません。
しかし実は、16ビートというのは、この16分音符ウラのタイミングを微妙に後ろにズラして、ビートを操る、ということをやるのです。
後ろにズラすとどうなるかというと、ちょっと跳ねたようなリズムになるわけです。
均等に4等分された16分音符を「ツクツク・・・」とうたうならば、跳ねた16分音符は「ツックツック・・・」という風になる。
これはすなはち、「6連符」と言って、1拍を6等分した音の1、3、4、6個目を叩くもの、とも言えて、これだと明確な音符のコントロールということになりますが、「6連符としてのコントロールほどは跳ねないが、4等分ではなくわずかに跳ねている。」
ようなビートコントロールもやることがあるのが16ビートなのです。
ここらへんのコントロールは、中級以上のレベルになりますが、そのレベルのコントロールが出来るようになるためには、まず、しっかり4等分した、8分音符同士のど真ん中に入る16分音符が出来ないとダメなのです。
ど真ん中のタイミングがわかっているからこそ、それよりわずかに後ろ、或はかなり後ろにズラす、というコントロールができるわけです。
今回のパターンのように、断片的に16分音符を叩く(キックする)場合、特にそのタイミングに「演奏家個人のクセ」も出やすくなる。
 バンドでは、個々に持つそのクセを理解して、互いに歩み寄りながらタイミングを合わせていかなくてはならないので、「俺は(私は)どうしたってこうしかならない。」では、アンサンブルの精度は上がりません。
エイトビートの演奏に於いて、装飾的な意味合いで叩いて(キックして)いた16分音符とは明らかに違い、より高い正確さが求められることが、これでおわかりかと思います。
「より目盛りの細かい定規で、長さを測るようにする」ことと思ってもらえれば良いでしょう。
自分の音、そしてバンドの他の楽器を聴き取る耳も大切になって来ます。
 次回、もう少し補足説明をします。

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2012年07月07日発行第419号掲載

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